2013年1月16日 更新
ごあいさつ
代表 前川 育
はじめに
がん患者として「最期の時は穏やかに逝きたい」、そんな思いからスタートした「周南いのちを考える会」の活動を始めて12年になります。
「緩和ケア病棟開設」までの道のりは、長かったような短かったような複雑な心境です。何度も、「無理かもしれない」という挫折感を味わいながらも運動を継続できたのは、会員の皆様や地域の皆様に支えていただいたことと、先に逝った仲間の「周南にホスピス・緩和ケア病棟を」の声です。
嬉しいことに、2008年秋に、「総合病院社会保険徳山中央病院」に緩和ケア病棟(25床)が開設されました。
12年のあゆみ
2001年6月:設立総会と講演会(地域にホスピスをとの熱い思いが、会場に溢れていました)
JR光駅に近く、虹ケ浜の海の傍の風光明媚な場所、病床数にゆとりのある「光市立病院」に緩和ケア病院設置の検討をお願いしました。
2002年5月:「山口県東部に緩和ケア病棟を」との目的で署名活動開始。
同年 9月:山口県知事に2万5千人の署名を添えて、要望書を提出。
2004年12月:光市議会へ「光市立病院へ緩和ケア病棟設置」の請願書を提出。
18日、全会一致で採択
同年12月28日:光市長訪問
@ 今は医療水準をあげることが第一
A 医療水準をあげてからでないと、緩和ケア病棟のことは考えられない
B 必要性は充分認識している
2005年6月:徳山中央病院院長と面談
@ 緩和ケア病棟設置の意志がある。
A 特例病床の20〜25ベッドを、市民運動で何とかとってきてほしい
この頃から2007年にかけて、徳山中央病院緩和ケア病棟開設に向けて、山口県・厚労省との折衝を始めました。
2007年5月18日:「徳山中央病院緩和ケア病棟」のための特例病床25床増床が、県医療対策協議会で了承を得られた。
2008年3月31日:県知事から特例病床使用が許可された。
11月:開設。
念願の山口県東部に緩和ケア病棟が開設されて4年になります。
「自分の住んでいる街に緩和ケア病棟があるので安心」という声をよくお聞きし、嬉しく思っています。
現在
☆2009年9月から山口県立総合医療センター内に、がん患者・ご家族のための「きららサロン」サロンを開設。3年半で累計1400人の方に利用していただきました。ボランティアスタッフ10名で運営しています。
「きららサロン」でお茶を飲みながら、ゆっくりくつろいでいただいております。
☆「市民のためのホスピスケア講座」は9年間継続して開催しています。
☆「ラ・ビューの集い」(患者会)は毎月第2木曜日に集まっています。
☆がんについての相談やがん患者さんへのサポートを行っています。
☆会報の発行
おわりに
2006年にがん対策基本法が成立し、がん対策基本計画では、緩和ケアの重要性が謳われがんの心身の痛みに対して理解が深まってきています。
周南いのちを考える会は、
「どこでもだれでもホスピスケアを受けられる社会、そして、思いやりを持ち、いのちを尊重しあう温かい社会に」を目標に、ホスピス運動を継続してまいります。
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