2006年6月18日発行 第21号より
会員さんの声
(F・Y 40代女性)

 私は、2年前からラ・ビューの集いに参加していますがん患者です。
この会が、光市に二つある公立病院のひとつに、緩和ケア病棟設置を目標に活動していることは知っていましたが、詳しい内容については知りませんでした。ただただ楽観的にあと少しで実現するものだと信じて疑っていませんでした。
そのような中、朝日新聞の山口東版に載った記事を目にした時は驚きました。
その記事は、光市が、二つある公立病院の今後の方向性を決定したことを告げていました。緩和ケア病棟へと願っていた病院は、高齢者の長期療養やリハビリなどの機能を強化する方針でいくという内容でした。
いくら目を凝らしても、緩和ケアの文字はどこにも見あたりませんでした。深い失望感に襲われました。新聞を手にしたまま、しばらく呆然としていました。

 先日の総会終了後の交流会で、発足以来5年間にわたった活動の内容と現状について、詳しい報告がありました。
多くの方が、光市の公立病院への緩和ケア病棟設置を目標に、行政や病院への働きかけなど、精一杯の努力と時間を費やしてこられたことを改めて知りました。その頑張りに頭がさがりました。
そして、残念なことにすべてが水泡に帰したことも、改めて痛感しました。

 会場に鎮痛な雰囲気が漂う中、最近になり緩和ケア病棟の設置に関心を持ち始めた某病院の話題は、ホッとするものでした。まだ希望の光が消えていなかったことを嬉しく思いました。
その病院は意欲と資金はあるという事でした。しかし、病床の数が足りないという事で、3年をめどにしているとのお話でした。

 また、待たなければなりません。病床の数の問題を解決するのに、そのように時間がかかるものなのでしょうか。
がん患者にとって3年間はとても長いのです。口惜しいですが、それまでに何人の仲間が力尽きていくのでしょうか。
どうか一日も早く緩和ケア病棟設置が実現しますように願っています。
                               


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NPO法人 周南いのちを考える会