2012年12月17日発行 第39号会報より

目次
はじめに          祖父の思い出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
ホスピスケア講座のご報告 (全5回)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
感想とご報告(日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会INとかち)・・・・・・・・・ 14
(日本死の臨床研究会年次大会)・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
インフォメーション     ホスピス見学のお知らせ
TO基金のご寄付など・・・・・・・・・・・・・・・・・18




               祖父のこと    
          
 


                                       前川育

 祖父の名前は「幾太郎」、私の名前は「育」。祖父の初孫への思いが現れていますが、幼心はナイーブですので「恥ずかしいな〜」と思っていました。
外孫はたくさんいましたが、内孫で初孫の私だけを可愛がっていたそうです。冬の寒いときには、ねんねこばんてんでおんぶをしてくれていたとか・・・・・・。祖母が、「孫は育だけではないのに」とよく愚痴を言っていたそうです。
 自営業の祖父は仕事に厳しく頑固な人だったので、「あの○○さんが、孫をおんぶして!」と、周りの人が驚いていたと母から聞いたことがあります。
 小学校の低学年の頃までは、親戚へ行くときは「一緒に行こう」と誘われ、よく祖父のお供をしていました。
 私が中学生の頃に祖父の認知症が進み、自分の息子や娘のこともわからなくなり、最期の頃はおむつをして寝たきりになりました。あの頃は、紙おむつなどなくて、布おむつ。嫁である母は、寒い冬でも川でおむつの洗濯をしていました。

 祖父が亡くなった時のことだけ、鮮明に覚えています。
夜、親戚中の大人が集まり、意識のない祖父の周りを取り囲んでいました。私も妹弟もいました。とても静かです。医師が聴診器で診察しながら、「もう、そろそろですね・・・・・」。そのうち、「まだですね〜」と医師。
明け方、伯父が「じいちゃん、息をしていないんじゃないか」と言い、叔母が「あら、本当に・・・」
静かで穏やかな最期のせいか、死が日常の中にあったせいか、充分に生きたという家族の満足感なのか、誰も泣きませんでした。どこかホッとしたような気配を感じたことを覚えています。
古き良き時代に、自分の家で家族に見守られながら老衰で静かに逝った、幸せな「幾太郎じいちゃん」の話でした。

 さて、今の時代はこのような"大往生"は難しいようです。・・・・となると、
元気なときこそ、1日1日を大切に大切に過ごし、後悔のない生き方をしておきたいと、恥ずかしいのですが、聖人君子のようなことを考えている年の暮れです。


  ホスピスケア講座のご報告

 今回のご報告は、ホスピスケア講座を受講されたからの感想もあります。
1回目「我が国におけるがん医療の現情」           8月26日(日)

             九州大学大学院消化器・総合外科(第二外科)教授
                             前原喜彦先生
              
 
講座の第1回目、期待をもって出かけた。
厚生労働省の「がん対策推進協議会」の話が最初にあり、この協議会の委員は20人で、前原先生も代表の前川さんも委員をされているとのこと。また、会議の時の席がお隣同士、そのご縁で今回の講演が実現したのだという。
 「二人に一人はがんになり、三人に一人はがんで亡くなる」と言われている現在、がんの早期発見の重要さを改めて知り、検診の重要さを広くみんなにわかってもらいたいと思う。
 最新のがん治療についても、実にわかりやすく親切丁寧に教えていただいた。5年前は、どうだったのか、その治療法はあったのかと尋ねたかったが気後れがして、ついに聞くことができなかった。今更聞いても亡くなった家族が帰ってくるわけではない。しかし、それでも5年遅ければ、誰の反対があっても前原先生を頼っただろうと思う。大腸がんから肝臓に転移していても、今の医学ではかなりのところまで回復するのであった。

 「がんになったら、このご縁で、私のところにいらっしゃい」・・・・講演の中でそう言われた言葉を私は決して聞き逃してはいない。そうなった時は、「きっと頼っていく」と心に決めた。
 がん予防については、何をさておいてもタバコだと言い切られた。私も主人のタバコをやめさせるのに30年かかった。受動喫煙については、ベランダでタバコをすっても部屋に入って呼吸すれば、その息が可愛い我が子へ受動喫煙をさせることになるのだという。
 「ベランダでタバコをすって息をしてもいいが、部屋では息をするな!」ということなのだ。世の中にタバコがなければ、どれだけ医療費が少なくなるだろう。いつもの持論だが、国会議員は票が欲しいばかりにタバコの値段を大幅に上げることをしない。タバコのパッケージに、豪州のようなリアルながん啓発のメッセージさえ入れようとしない。

 話は元に戻るが、最後に全人的なケアとして、がん治療と並行して緩和医療をすすめる重要性について説かれた。即ち、がんはもはや隠す病気ではなく、病気の理解と教育、病状のコントロール、意思決定の方法とその補助を、医師と患者が一緒になって話し合い実行するところまできたのだという。

 もはや、がんは特別な」病気ではない。」誰にでもなりうる可能性のある身近な病気なのだ。早期発見さえすれば、決して怖い病気ではないことをしっかり理解して、1年に1度のがん検診をみんなで受けましょう!

 最後の医療の目的については、
「病む人から苦しみを除き健康へ導くことである」
「医療人にとって、人間形成が何よりも重要であり、終生研鑽して努力することが求められる」と示された。

 何度かの入院で、医師の昼も夜もない献身的な生活を垣間見て頭の下がる思いをしていたのだが、「立場が人を作る」ということなのだろう。医師を志した人が全て最初から人間形成がなされているわけではなく、その立場が人を作っていくのだと思う。

 「終生研鑽して努力をすること」そう言い切られた前原先生の心強いお言葉に、目頭が熱くなった。                   (藤井 恵子)
                                    


2回目「今、知っておきたい緩和ケア」           9月15日(土)          埼玉県立がんセンター緩和ケアチーム 余宮きのみ先生

            

とてもチャーミングな余宮先生のいらっしゃる緩和ケア病棟を見学させていただいたのは昨年でした。緩和ケアチームの医師として、また緩和ケア病棟の医師として明るくチャーミングな余宮先生。お人柄のせいか、病棟は温かい雰囲気に包まれ、医療者同士のチームワークがとれている素敵な雰囲気でした。
大宮駅からニューシャトルに乗り、15分のところにあります。(まえかわ)
                               
緩和ケアについて、これだけは知っておきたいことを、資料から抜粋しました。



3回目「あなたにもできる」〜がんのピアサポート〜      10月21日
                 NPO法人ミーネット  花井美紀さん

 このお話をお聞きして、ピアサポートの必要性を強く感じました。
花井先生のお話はピアサポートの意味から始まり、がん治療の体験者が、がんの正しい知識を身に付け、その知識と自身の体験を活かし、がん患者さんをサポートする相談支援のことだそうです。
 がん患者さんは、今や二人に一人の時代です。すべての患者さんに対して、インフォームドコンセントがうまくいっているでしょうか。実際問題としては、うまくいっておらず、後から不安や悩みが襲ってきます。
 全てをしっかり理解できないままに、がん治療のスタートラインに立っている患者さんが多いと思います。そのため、時間の経過とともに悩みの内容が変化することもあります。医師の勤務時間は平均12.5時間。医師の立場を考えるとこれ以上負担をかけるわけにはいかない。医師にも休養が必要です。医療者の立場でがん患者さんの多層的な苦悩に対応していくことも時間的にも限界があります。
 その限界の部分を、同じ立場に立って考えてくれるピアサポートが医療機関との連携協力体制を育みながら活動することによって、患者さん・ご家族にとってはどんなに助けられ、心強く思われることでしょう。
 「気持ちを分かち合うことができる!」ことのスタートとしてピアサポートがあります。ピアサポートに必要なコミュニケーション技法については、実際の会話を通じて説明がありました。YES AND法が、より良いコミュニケーションだそうです。
 そして、患者さん本人が、「がんになったことが決して無駄ではなかった」と話され、それを聞くことで、がんと向き合う姿勢から学ぶべきことが多く、ヘルパーセラピーの意味でもあるとのことでした。援助する人が援助される人より多くのことを得るということを教えられました。
 最後に、がんと向き合うということは、命と向き合うということ。がん社会に支え合う医療文化を、患者・市民・行政・医療機関が一体となって築き上げないといけないと話されました。

 がんになると押しつぶされそうな不安感や心配が生じます。そんな時、同じ体験をし、その気持ちを理解しあえる場があればと強く願っています。
                             (谷村 雅子)


4回目ドキュメンタリー映画「大丈夫。-小児科医・細谷亮太のコトバ-」 
映画上映後、細谷亮太先生&伊勢真一監督の対談   11月23日


              

伊勢監督は早朝5時に起きて、朝一番の飛行機で!さくらホールには10時に到着し、『大丈夫。』上映の準備をされました。細谷先生はその次の便でご到着。
小児がんの子どもたちの夏のキャンプを10年間撮り続け、『風のかたち』という映画が完成、そして『大丈夫。』―小児科医・細谷亮太のコトバーが完成しました。
『大丈夫。』のチラシに細谷先生の言葉が書いてあります。「私は悲しいときに 泣けなくなったら医者を辞めるべきだと思っています」

今回は、アンケートにお答えくださった皆様の "コトバ" を掲載させて
いただきます。
☆「大丈夫という言葉は、お祈りという意味」が心に残りました。
☆「大丈夫?」ではなく「大丈夫。」これは、魔法のコトバですね。
☆観て良かったです。細谷先生の、深い深い愛が伝わってきました。
☆映画だけではわからなかったことを、対談で解説していただき、よく理解
できました。
☆これからもお二人で周りの人々へのメッセージを発して言っていただきたいと思います。
☆細谷先生は『暮らしの手帖』に連載されていて愛読していましたが、今日は実際にお目にかかり、私が想像していた通りの素敵な先生でした。
☆病んだ子どもへ心から優しく接しておられ感謝です。(元・小児がん患者)
☆いのちの重さをつくづく感じる映画でした。天国へ旅立った子どもさんは、私たちに多くのメッセージを残していかれたと思います。
☆医療の現場で働いている自分自身を考え直す良い機会となりました。
☆辛い毎日の中での「いいこと探し」、日頃の生活中でも「いいこと探し」を実践していこうと思いました。
☆子どもでも、しっかり自分の意見・考えを持っていることがわかりました。きちんと聴けるようにしていきたいです。(医療関係)
☆関わっていた子どもたちが亡くなって、悲しみが続きました。子どもたちを忘れないよう、そしてご両親たちのことを忘れないようにします。(医療関係)


5回目「死の臨床における珠玉の言葉」            12月16日
          山口赤十字病院副院長 緩和ケア医 末永和之先生
昨日配布した資料です。
いのちの言葉集 
自分の存在
一、無限から有限へ、そして無限へ
二、いのちの息吹を感じること、そのことがこの世の存在である
三、年に一度は「自分の存在とは、いのちとは」を考えよう
四、親あればこその自分の存在、子あればこその親の存在
五、自分の存在は無限大の確立で生まれてきたのである
六、自分は唯一無二の存在である
七、自分の人生には意味があることに気づく必要がある
八、耕作は無の世界に通ずる。
生きる
一、人生二度なし、人生無駄なし
二、前向きに生きる力
三、誰もキラリと光るものがある
四、生きている意味は実存を感じられることである
五、人生納得、人生万歳
六、人生は体積である
七、今を生きることの大切さ
八、希望は生きる力である
九、生きるという光の見えないことは希望を失う
十、辛いときには相対世界からはなれて、絶対世界に向きあうこと
十一、ハングリー精神はいつまでも元気で、前向きに生きる力となる
十二、興味を持つと物事が苦にならない
一三、ひとつひとつの努力は直線的でなく、階段式に成長する
十四、智恵は人生を生きる秘訣である
十五、財産は身につけるものである
十六、物事は必ず成就できるという気概を持って取り組むことが必要である
十七、軌跡は後からできて来るものである
十八、今日の一日は誰しも平等である
幸せ
一、 幸せは心の中にある
二、 物事は見方で変わる
こころ
一、こころは昇華し続ける
二、こころは鏡でなくゴム鞠がよい
三、愚痴は自分の身体もこころも傷つける
四、「忙しいですね」といわれることは「あなたは心を失っていますね」
  と問われていることである
五、こころが疲れたときにはリフレッシュする術を持とう
六、笑顔と挨拶はこころを和ます
七、利便性の追求のみではこころは荒んでいく

一、病気を知ってはじめて知る世界がある
二、病気はネガティブではない

一、看取りとは全人生を看取ること
二、死を看取ることは生きることの教えの場
三、最期まで必要とされることの大切さ
四、最期は誰もありがとうの世界になる
五、最期の時に、懺悔は安寧な世界へ導いてくれる
六、最期の別れはまた会いましょうということである
七、死は誰しもが訪れるものである
八、死は人生を生ききった時に祝福される温かいものである

言葉
一、醸し出る雰囲気は言葉に勝る
二、本当に辛いときは言葉で表せない
三、相手との対話は相手の目をみての会話からはじまる
感謝
一、謙虚さはありがとうに通じ、こころを和ます
二、全ての生きとし生けるものに感謝の気持ちを持とう

一、人の出会いは縁である
二、人生は縁の中から自分が感じて行動することから拓けてくる

一、愛は孤独を救う
二、みんな隠れた才能がある
三、やさしさは滲み出てくるものである
四、人を愛することは、まず自分を愛することから始まる
医療
一、医療は、その人の天命を全うするためにある
二、この世の存在は医療では救えない
三、全ての医療は真剣勝負である
四、医療はいつも不確実性をともなう
思いやり
一、こだます

       

 第20回日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会INとかち
                       9月8日(土)〜9日(日)

 
「ホスピスマインドを語り合う」
在宅ホスピスケア7年―見えてきた課題と可能性

山崎章郎先生

 山崎先生は外科医として病院勤務の後、聖ヨハネ会桜町病院でホスピス医として多くの患者さんを看取られました。その後、施設ホスピスの経験を地域の中で活かしたいという思いから、医療と看護と介護によるケアタウン小平チームとして、在宅ホスピスケアに取り組まれています。
 今、7年が過ぎたところだそうです、この間、チームが関わり、ケアタウン小平を中心とした半径3〜4圏内で亡くなった方は539名。そのうち在宅で看取られた方は400名。全体の74%を占めているそうです。(残りの139名はホスピスを含む病院での死亡。)
 つまり、24時間対応の医療と看護を中心としたケアタウン小平のようなチームがあれば、また、最期まで家で過ごしたい、最後を家で迎えたいと患者が希望し、家族もその思いを支えようとするならば、在宅死の希望を叶えることはかなり可能なことが分かったそうです。

 在宅療養を断念して、病院に入院する理由の殆どは家族介護の限界です。介護保険やインフォーマルサービス(近隣や地域社会、民間やボランティアなどの非公式な援助活動)の充実があれば、もっと多くの人の在宅死は可能となります。

 宮崎の「母さんの家」のような「ホームホスピス」(賄い付きの下宿・後付けの看護介護サービス)が充実すれば、一人暮らしでも、地域で暮らし、そこで人生を終えることができるという理想的な人生の閉じ方をお聞きしました。
                (藤井律子)

あなたは口から食べられなくなったらどうしますか?
菊谷武先生(日本歯科大学臨床口腔機能学教授)

 菊谷先生は、人間の体の不思議なメカニズムを、とてもわかりやすく説明された後、重い提言をされました。

 「私たちは毎日、ものを食べる時に、食物を噛んで、飲みこむという動作を難なく、当たり前のようにしている。食物を飲み込む際には、いつも開いている気管が0.3秒で閉じるという反射機能があるから誤嚥や窒息がない。しかし、年をとれば、反射機能が落ち、気管がうまく閉じなくなるので誤嚥して肺炎になったり、窒息死したりする。
(*誤嚥<ごえん>→飲み込みの際に、食べ物などが食道ではなく気管に入ること。)

 人生50年の時代には、この点では何ら問題はなかったが、高齢化と共に、大きな問題となってきた。しかし、有効な訓練方法はないので、本人の能力を変えることはできない。患者の『食べたい』という本能に対し、とろみをつけて飲み込みやすくする、顎を引いて飲み込ませる、少量ずつ摂らせるなど、支える側に知恵と努力が必要。

 現在の医療では、飲み込みができなくなった人には、経管栄養を始める。現在、新しく『胃ろう』をつくる人は、年間に20万人。継続的な患者は60万人いる。
(*経管栄養→口から食事が摂れないときに、鼻や胃ろうからチューブを入れて栄養を摂る方法。)
(*胃ろう→直接胃に流動食を入れるチューブを通すために、おなかにあける小さな穴。)

 なぜ胃ろうは増える?
 1)死は医療の敗北・・・医師として、1分でも長く生きさせる。
 2)病院から早く退院させるため。
 3)胃ろうをつくった場合その後はどうなるのか、医療側からの説明がなく、家族は簡単に受け入れている。

 施設入所者が食事を誤嚥し、肺炎を起こし病院へ送られた場合、胃ろうを造ることがよくあるが、施設に再入所できる可能性は低い(入所者の1−2割までと決められている場合が多い)ので、退院後、行き場がなくなる人も多い。また、本人にとっても経管栄養は不本意ではないのか?
 『食べるだけ食べて、食べられなくなったら人生は終わり』という形にギアチェンジをしていくこともあるのでは・・・・・・
 一旦、胃ろうを造り、経管栄養を始めると、止めることができない。周囲の疲弊、経済的問題など抱える課題は多い。家族の決定力も認められていない」
という提言をされました。

 参加者の皆さんはグループごとに分かれ、先生の提言を受けて、ワークショップ形式の討論会を行いました。               (藤井律子)




第36回 日本死の臨床研究会年次大会に参加して
国立京都国際会館(11月3日〜4日) 

 「日本死の臨床研究会」の会員は、「死の臨床」の現場で働いておられる全国の医師・看護師など医療職の方が主です。しかし、一般の私たちも参加し、「死に向き合い、いのちに向き合う」ことを学ぶこともできます。
 2日間の学びの中から、一部ご紹介させていただきます。

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教育講演「がん患者のスピリチュアルケア」
      〜痛み・不安・無意味へのケア〜

             京都ノートルダム女子大学大学院 村田久行先生

 スピリチュアルペインとは、自分の存在がなくなるかもしれないということから生じる苦痛(無意味・無価値・空虚など)のことだそうです。
 いのちの終わりを感じたとき、患者には様々な心の葛藤が生じます。そのスピリチュアルペイン(精神的苦痛)を支えるのがスピリチュアルケアです。

 スピリチュアルケアの方法としての傾聴

   傾聴の援助的意味は、患者の気持ちが落ち着く・考えが整う・生きる意欲が湧くのを援助するということだそうです。
   傾聴の訓練は、
     ■何を聴くのか→スピリチュアルペインに意識の焦点をあてる
     ■どのように聴くのか→共感・反復してスピリチュアルペインを聴く
   援助的コミュニケーション→共にいることを知らせる
(存在・タッチング・共感と理解)
     ■患者がサイン援助者にサイン(メッセージ)を送る
                 ↓
      援助者は、そのメッセージを言葉にし、問いかけて、患者の思いを
明確化する
           ↓
患者は、安心・信頼・満足感を感じる

がんの痛みはスピリチュアルケアで和らげられるのか?
   ■緩和医療の臨床では、身体的痛みはスピリチュアルペインと切り離して
対応されます。(薬物治療で対応)
■一方、がん治療の現場ではスピリチュアルペインの強い患者は、身体的 
    な痛みの訴えも強いそうです。
■スピリチュアルペインが和らぐと痛みの訴えも少なくなるという
ケースもあるそうです。
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痛みに苦しむ患者は、身体をエビのように曲げて顔を歪め痛みの中で不安定となり、身体は緊張します。患者は孤独であり死の不安を抱き、無力感を味わっています。
スピリチュアルケアが行われると、患者は無意味と無価値の苦しみが和らげられ、痛みから距離をおき、痛みが和らぐとのことでした。

難しい内容でしたが、少しは理解できました。(前川)


大切に使わせていただきます
To基金へのご寄付をありがとうございました。
(2012年4月〜2012年12月)
  28名の方のお名前





☆きららサロン便り☆
  山口県立総合医療センター内のがんの患者さんとご家族のための「きららサロン」。9月で3年になりました。4年目に入り、累計1400人の方が利用してくださっています。医療センターの患者さんばかりではなく、他院から来られる方もいらっしゃいます。とにかく、「ホッとできる、きらら」・・・・を目指し、ボランティアスタッフ一同、頑張っています。

☆ラ・ビューの集い(患者会)☆
がんの患者会です。最初の一歩を踏み出すのに勇気が必要だと思います。
一歩を踏み出して、語り合いましょう!
日時:毎月第2木曜日13:30〜15:30(祝日は、お休みです)
場所:スターピアくだまつ 会議室5(2階)
下松市中央町21-1 TEL 0833-41-6800  (ザ・モール周南 横)

☆会費の納入をありがとうございます☆
皆さまからの会費で、会は運営されていますので、今後ともよろしくお願いします。

☆淀川キリスト教病院(大阪市東淀川区)見学のお知らせ☆
  ・来年の1月か2月にホスピス見学をします。

  ・ご希望の方は、電話かFAXでお申し込みください
・電話・FAX 0833−43−6772(前川)
       090−9417−6908
・日程が決まり次第、お知らせします。
ホスピス・こどもホスピス病院
           
<後記>
1年の経つのが早い・・・・・ですね。
会報のことが気になりながら、発行が遅れてしまいました。ホスピスケア講座の5回すべてが無事終了し、ホッとしています。
今回の会報は、ホスピスケア講座の報告がありましたのでページ数も多くなりました。
どの講座も学びが多く、毎年、企画から終了まで気が抜けませんが、達成感もあります♪
今年の講座は、県とアフラック山口支社の皆さまのご協力をいただき、男性の助っ人に
大感激でした。
寒くなりましたので皆さまご自愛ください。           (まえかわ)


「アフラックはNPO法人周南いのちを考える会の活動を応援しています。」
です。

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NPO法人 周南いのちを考える会