2008年12月4日発行 第28号より
終末期がん患者のスピリチュアルペインとそのケア 


前川育


 9月20日に、この方面の権威である村田久行先生のご講演をお聴きする機会がありました。人間は本来スピリチュアルな存在であるけれど、日常生活では隠されているのだそうです。

死、病、老い、不慮の事故などで、初めて表に現れ、末期の患者さんが思われること、「なぜ私は・・・why me」となるわけです。お聴きするのは今回で2度でしたが、奥深くて、もっと学びたいし、学ぶ必要を感じました。(以下、簡単な抜粋です)

スピリチュアルケアの方法の基本手法は傾聴。傾聴の効果は、単に聞くと言うだけでなく、

よく聞いてもらえる      気持ちが落ち着く
よく聞いてもらえる     考えが落ち着く
よく聞いてもらえる      生きる意欲がわく

 

ということでした。

日常生活に於いても、また病気の方とお話するときも、「相手の話を聞く」ことが大切であることを改めて、感じました。

嶋田病院 緩和ケア病棟へ

 11月中旬、がん患者大集会のリハーサルのために博多へ。

リハーサル終了後、おもいがけず、会の顧問波多江伸子先生が講師をされている西日本天神文化サークル元気が出るがん患者のつどい」の皆さんの、福岡県小郡市の嶋田病院見学にお供することができました。7月に開設されたばかりの新しい緩和ケア病棟です。白い壁に、ステキなお花(実はブリザードフラワー)。明るくゆったりしたラウンジとキッチン。中庭のテラスも心地よさそうでした。有料個室7室、無料個室7室。お部屋は、自分の部屋と感じられるように設計されたそうです。

看護師さんにコーヒーを淹れていただき、冷えた体と、心も温かくなりました♪

 波多江先生の「元気が出ているがん患者さん」たちは、屋上にある小郡市を見渡せるスタッフルーム(時間によって、緩和ケア病棟に入院されている患者・家族も使えます)で、楽しそうにおしゃべりを♪

予定していなかった緩和ケア病棟見学ができて、充実の秋の1日でした。

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NPO法人 周南いのちを考える会